こんにちは。はるやまです。
ずっと読んでみたかった田内学さんが書かれた
ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」きみのお金は誰のため
ついて、最近ようやく読むことができました。
他の金融本と違って、小説なので主人公の目線でお金の本質について楽しく学ぶことができます。
本の中身が気になる方は、ぜひ記事を読んでみてください。
また、一部ネタバレを含む内容になっていますので、ネタバレが嫌な方は自身で本を買って、読んでみてください‼︎
作者と簡単なあらすじ
作者:田内学
1978年生まれ。東京大学工学部卒業。
あの有名なゴールドマンサックス証券会社に入社して、16年勤務したバリバリの元証券マン
退職後は、バカボンドや宇宙兄弟などの大ヒット漫画の編集を手掛けていた佐渡島康平さんの元で修行し、執筆活動や著書の監修をされています。
また、小説の中にも出てくる「お金の向こう研究所」の代表を務めており、社会的金融教育家として学生・社会人向けに対して講演活動なども行なっています。
簡単なあらすじ
主人公は佐久間優斗という中学2年生
ひょんなことから、見知らぬ女性から近所で有名な錬金術師が住んでいるという噂の屋敷の案内を頼まれ、そこでボスという初老の男性からお金に関する知識について学んでいくというストーリー
作中でもわかりやすい表現が使われていて、主人公と一緒にお金の本質とは何かということについて楽しく学ぶことができます。
最後の展開にも驚きが隠されていて、単純に小説としても面白いので、金融本が何となく苦手という人にも読みやすい作品だと思います。
本で語られているテーマについて
ここからはネタバレを含みます。
お金自体に価値はない
この言葉を聞いた時
キレイ事を言っているだけと正直思ってしまいました。
お金に価値があるから少しでも年収の高い仕事につきたいと多くの人が考えているし、現実としてお金がないと生活できません。
ただ、この本では「お金自体に価値がないこと」をわかりやすく解説してくれています。
お金自体は、あくまでもただ紙切れであり、それを支払うことで
物やサービスを提供してくれる相手がいてくれることで始めてお金に価値が生まれる
お金によって人が支え合う社会生活を維持するために、政府は税金などの制度を利用して、お金の循環を行なっていること
本質的な意味ではお金自体には価値がないということを、主人公の会話などを通じて学ぶことができます。
小説で示されている例えもわかりやすく、とても読みやすいです。
お金で解決できる問題はない
この本を読むまでは、たいていのことはお金があれば解決できると思っていました。
作中では、主人公も同じような考えを持っていますが、ボスから真っ向から否定され、自分の価値観との間で悩むシーンがあります。
作中では、お金が問題を解決しているのではなく
お金を受け取った人たちが行動をしてくれているから問題が解決する
という解説がされています。
最初に聞いた時は、何だか言葉遊びのように感じたのですが、いくらお金があっても
それを受け取って働いてくれる人がいなければ何も始まりません。
お金が商品やサービスに変わるのではなく、受け手がいることで始めて成立し、一人ひとりが社会を形作っていることについて、主人公と一緒に学ぶことができます。
みんなでお金を貯めても意味がない
私もそうですが、将来のために貯金や新NISAでの投資を行なっています。
将来、お金がなくて苦労するのは自分ですし。お金を貯めることの何が悪いのかという話だと思うのですが
みんなでお金を貯めたところで、将来的な不安は解決しない
という指摘がされています。
先ほどの「お金で解決できる問題はない」に通じることでもあるのですが、お金をいくら持っていても、受け手がいない限りは、問題解決はできません。
日本は少子高齢化が進んでいけば、ますますお金を受け取って問題を解決する側が少なくなっていきます。
お金を受け取る側が少なければ、それをより高いお金を払って、奪い合う構図ができるだけで、何の解決にもなりません。
将来に向けて本当に必要なのは、社会基盤や生産設備などであり、お金を貯めることだけに目を向けるのは違うということが書かれています。
まとめ
当たり前だと思っていたお金に対するイメージが、この本を読んだことで180度変わりました。
お金は大事な物であり、時として大きな力を持つことは間違いないですが、お金の奴隷になってはいけないことも本の中で触れられています。
自分にとってのお金とは何なのかということを考えることができますし、小説ということもあり、他の金融本よりも読みやすいので、一度は手に取って読んでもらいたいです。
この記事では紹介できなかったことや、本の中ではよりわかりやすく書かれているので、本当にオススメです。
今後も自分が読んでみてよかった書籍などがあれば紹介できたらと思います。
それでは、また次回‼︎
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